【口呼吸について】
こんにちは、歯科医師の酒井です。
今回は口呼吸が体に及ぼす影響についてお話しします。
近年、鼻での呼吸がうまくできず、お口をポカンと開けているお子さんが増えていると言われています。
季節柄、私自身も鼻炎が酷く、薬を飲み忘れると寝ている間は口呼吸になってしまうことがあります。
さて、口呼吸は続けると体にどんな影響が出るのでしょうか。
舌の動きから読み解いていきます。
みなさんは口を閉じている時、舌の先はどこに当たっていますか。
鼻呼吸ができている方は上顎の裏、上の前歯の裏、とお答えになると思います。
では、仰向けの状態では舌の先はどこに当たるでしょうか。
おそらく先程と変わらない方がほとんどだと思います。
では今度は仰向けの状態でお口を開けてみましょう。
舌は喉の奥の方に落ち込んでいきます。
そして落ち込んだ舌は、空気の通り道である気道を圧迫し、寝ている間の呼吸を邪魔してしまいます。
寝ている間に呼吸が何度も止まると、睡眠が妨げられ、脳が十分に休息できません。
これでは、朝から疲れた感じがして仕事にも身が入りません。
また寝ている間の呼吸がうまくできないと、体に酸素が行き渡らず、エンジンである心臓は、血圧を高くすることで全身に血液を送ろうとします。
高血圧が体に及ぼす影響は言うまでもありません。
もちろん日中の口呼吸も悪い影響を及ぼします。
口が乾燥し、唾液が減るので虫歯や歯周病のリスクは高くなりますし、口臭の原因にもなります。
最近、よく親御さんからお子様の口臭についてのご相談をいただきます。
もちろん口臭の原因はお口の中の汚れなどもありますが、もしかしたら口呼吸も関係しているかもしれません。
このように口呼吸は想像以上の悪影響を体に及ぼします。
当院では歯の治療だけでなく、正常な鼻呼吸が行えるようにサポートする治療も行なっておりますので、気になることがあればお気軽にご相談ください。